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2016年12月5日月曜日

これが、安部公房のユープケッチャの世界です

これが、安部公房のウープケッチャの世界です。

これは、エッシャーの騙し絵の一つ、つまりバロック的な贋の現実の一つですが、それがしかも3次元で且つ時間の中で動いてゐます。


これは、ユープケッチャの回転する永久運動の、自己閉鎖形態に棲むユープケっチャ自身の構造であり、骨格です。言ひ換えれば、

これは、シュールレアリズム です。

または、

Topology(位相幾何学)

と言ひ換へても同じです。

更に、

超越論(Transzendentaltheorie)

と言ひ換へても同じです。

同じ、といふ意味は、これらいづれの観点からも、この物体を論じ、説明することができるといふことです。何故ならば、

恰も時間の中を川が流れてゐるかのやうに見えて、永久運動でもありますから、さうして恰も川が下から上へと流れてゐるやうに見えますから、これは時間の無い、関係だけの在る、謂はば、存在の世界であるからです。

ちなみに、この立体の模型の元になつてゐるフィッシャーの原画は、次のものです。



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