「どうか、こんな「時知らず者の徘徊」を御許し下さい。やがてきつと、あの美しい反照が、ディオニュソスを復活させる事でせうから。」(『中埜肇宛書簡第4信』全集第1巻、79ページ下段)
「時知らず」とは北海道では季節外れに獲れる鮭のことを云ひますが、引用符があるので、リルケの詩かニーチェの詩からの引用でせう。二行目を見ると後者だと思はれます。
もぐら通信第62号、「時知らず」号を、お届けします。
0 目次…page 2
1 ニュース&記録&掲示板…page 3
2 リアリテイの問題――安部公房『人間そっくり』早川日本SFシリーズ――:荒巻義雄…page 10
3 「安部公房の写真」とは何か:岩田英哉…page 16
4 安部公房文学メタSF論~記号と文字のtopology~:岩田英哉…page 29
5 安部公房の札幌文学への批判…page 43
6 荒巻義雄第一詩集『骸骨半島』を読む(3):「ウォール」:岩田英哉…page 46
7 リルケの『オルフェウスへのソネット』を読む(7)~安部公房をより深く理解するために~:岩田英哉…page 51
8 連載物・単発物次回以降予定一覧…page 55
9 編集後記…page 57
10 次号予告…page 57
季節の外のあなたの巣穴で、安部公房とのひと時をお過ごし下さい。
岩田英哉
もぐら通信
0 件のコメント:
コメントを投稿