ドナルド・キーンさんがTVに出演
ドナルド・キーンさんが、ETVの1月24日(土)午後11時〜0時30分「日本人は何をめざしてきたのか〜知の巨人たち 第7回 昭和の虚無を駆けぬける〜三島由紀夫〜」: http://www.nhk.or.jp/postwar/program/schedule/
に出演なさいます。
写真は収録時のスナップです。
他に三輪明宏、横尾忠則、高橋睦郎の各氏も出ているそうです。
安部公房の読者であるあなたには、何故キーンさんが、安部公房と三島由紀夫双方の親しい友であったかをよく考えてもらいたいと思います。
安部公房を自分勝手な思い込みで神聖化したり、絶対化したりして祭り上げ、そうして、自分の思い描いた安部公房像が少しでも傷つけられると、その相手を排除したり否定したりすることは、安部公房が一番嫌い、否定したことだと、わたしは思います。それは、安部公房という言語藝術家に対して敬意を払うことではなく、全く逆のことであると私は思います。
三島由紀夫という誤解されてきた、この安部公房の親しき友に対する誤解は、従い、また同時に、安部公房に対する誤解でもあるのです。
(わたしは、この安部公房についての誤解を解くために、『安部公房と共産主義』と題する論考を書きました。明日発行するもぐら通信(第29号)をお読み下さい。)
三島由紀夫を読むと、実に安部公房がよくわかります。あなたにも、三島作品をお読みになってみることをお勧めいたします。それは、勿論、安部公房をよりよく理解することになるからです。
二人は、シャム双子のように良く似ております。
三島由紀夫全集の編集者でもあり、安部公房全集の編集者でいらした宮西忠正さんは、実に鋭い指摘をなさいました。
三島由紀夫も安部公房も、ふたりとも、大東亜戦争の日本の敗北によって、制服を失った人間たちなのだ、と。
わたしも、そう思います。
キーン先生の言葉に傾聴いたしましょう。
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