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2016年7月16日土曜日

もぐら通信第46号(第三版)の発行と重ねての訂正箇所

もぐら通信第46号(第三版)の発行と重ねての訂正箇所

もう7月も半ばを過ぎたというのに、前月号の再々度の 訂正で、お騒がせします。


第46号の48ページの「第5回CAKE読書会報告:『無名詩集』のエッセイ「詩の運命」を読む」中、下記の項に65歳の安部公房の詩の引用がなされず、その次の「(4)カルティエ・ブレッソン作品によせて:全集第1巻414ページ」の項に引用した短文が重複していることに気づきましたので、遅蒔きながら下記の通り差し替えて訂正をし、お詫び致します。

あらためて、22歳の安部公房の詩『化石』と65歳の無題の詩が如何に変わらずに安部公房を表しているか、従い、詩人としての安部公房と其の詩を理解することが如何に大切かを知るために、どうかご覧ください。

今月号の第47号にてイギリス人David Mitchelがガーディアン紙に寄稿した安部公房論の内容をお伝えしますが、日本においてよりも、むしろ海外の英語圏においての方が、識者の間では、安部公房は詩人であるという確かな認識があるように思われます。


もぐら通信
発行人 岩田英哉


「(3)カルティエ・ブレッソン宛書簡:全集第28巻416ページ
このページにあるブレッソン宛に書いた、65歳の安部公房の詩を事前に読んで、準備をした。短いものですが、上の22歳の『化石』の詩に全く変わらずに通じている詩です。この詩に触れることはできなかった。

この最晩年の詩には、沈黙の中を永遠に飛翔する、やはり、鳥が出てきます。また、融合という(『化石』では)漢語で言われていた言葉が、溶け合うという大和言葉として出てきます。その他、存在と非存在などなどの言葉あり。以下に引用します。

「黒から湧き出る白 白に落ちていく黒
 たがいに溶け合うことなく 機略に富んだせめぎあい
 平面と立体のあいだの 存在しない次元に
 さしかかった一羽の鳥
 追憶に声を奪われた 沈黙の鳥」

                 [1988.2.16]」(傍線筆者)」


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