空海と安部公房
安部公房の祖父母が、四国の讃岐の国、今の香川県の出身であり、安部公房が、その血を受け容れた記念すべき作品が『カンガルー・ノート』です。
讃岐の国は、西暦8世紀から9世紀に生きた空海、即ち弘法大師、お大師さまの国で、安部公房の『カンガルー・ノート』に和讃、御詠歌の歌われるのは、不思議なことではありません。
空海の幼名は、佐伯眞魚(さえきのまを)といいます。
空海と同じ讃岐の国の血をひく安部公房が、『箱男』の中に、眞魚ではなく、贋魚を登場させることは、誠に面白い暗合だと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿